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認知症緩和ケアへの取り組み | セミナーのご案内 | 活動報告
(株)日本スウェーデン福祉研究所

私たちの認知症緩和ケア(タクティールケア)への取り組み

 私共のディア・レストは介護付有料老人ホームで、比較的、介護度の低い方が多いですが、中重度の方、認知症の方もいらっしゃいます。
また介護度が低くADL(日常動作)が安定されていても、認知症の傾向が見られる方も少なくはありません。       

認知症の周辺症状のある方と接する現場のスタッフにとって、言葉や通常の対応だけでコミュニケーションを図り、信頼関係を築くことは大変難しい事です。ましてや若いスタッフや経験の浅いスタッフにとってはその困難は非常に大きなものです。


また、ベテランスタッフであっても重度の認知症の方とは言葉や通常の対応によりコミュニケーションを図れなくなる場合もあります。
このような場合、一般的に現場のスタッフは認知症の方に一生懸命ケアをしようとしても、うまくコミュニケーションが図れず、そのことがジレンマやストレスにつながり、ケアに対する高いモラールを維持することが困難になり、無意識のうちに認知症の方を敬遠するようになるのだと思います。

「認知症緩和ケア・タクティールケア」の導入経緯

 2006年11月に認知症ケアの啓蒙活動として、広島文教女子大学の会場をお借りし、「認知症緩和ケア・タクティールケア」の講義を受けました。
この緩和ケア理念には、
(1)症状コントロール
(2)チームワーク
(3)家族支援
(4)コミュニケーションと関係

という4つのケア理念があり、患者とスタッフと家族がトライアングルの関係を構築し、そして認知症という病気をはっきり理解し、チームケアにより認知症に関わる全ての人のQOLを向上させることを目的としている。この理念の考え方に大変感銘を受けました。また、その時にシルヴィアシスターが「タクティールケア」の試技を利用者様とスタッフに対して行ってくださいました。
スウェーデン人のシルヴィアシスターは日本語が話せませんし、利用者様はスウェーデン語も英語も話せません。言葉によるコミュニケーションは当然行えませんでした。しかしこの利用者様は「タクティールケア」を受けられた後、涙を流しながらシルヴィアシスターを抱き締めておられました。スタッフの中にも涙を流した者がいます。
「タクティールケア」は認知症の周辺症状を緩和するものですが、『貴方を大切に想っていますよ・・』という、言葉以外のメッセージであるとも感じました。
以前、
「お年寄りの不安を取り除いてあげることが高齢者介護の基本である。」と社会福祉(高齢者)に長年携わっていらっしゃる方から教わりました。
認知症緩和ケア理念に基づく「タクティールケア」は、認知症を治すということではありません。「ケアコールを鳴らし続けていた方のコールの回数が減る」、「暴言や暴力の見られる方が多少でも穏やかになる」、「眠れない方が少しでも安眠をされる」、そして
『安心』していただくことによって信頼関係を築き、スムーズにコミュニケーションを図ることができれば、言葉ではなかなか対応できない若いスタッフや経験の浅いスタッフも、モラールが向上し、モチベーションやスキルが上がり、そして人材の育成につながることで、介護サービスの質の向上や利用者さんのOQLの向上につながるのではないかと、非常に大きな期待をいだきました。

「タクティールケア」への取組み

 2007年2月に第1期生が、続いて2007年11月に第2期生が「タクティールケアリーダー認定試験」に挑戦し、合格いたしました。
(1)「ケアスタッフのための初級コース認知症ケアと緩和ケア理念」受講
(2) 「タクティールケア气Rース タクティールケアの理論と実践」受講
(3) 「50時間の実習と記録の提出」
(4) 「現場サポート」
(5) 「認定試験受験 → 合格」
の段階を経ての合格です。

このタクティールケアは日本の国家資格ではありませんが、やはり「資格」であり「試験」があります。50時間の実習を行なう段階では、現場の仕事をこなしながらになりますので当然簡単ではありません。しかし、試行錯誤をくりかえしながらマスターすることが大切だと思っています。
第1期生、第2期生に続き、現在第3期生がセミナーを受講し、実習を開始しています。

これからは第1期生を中心に、ディア・レストでは概ね何人の方にタクティールケアが必要で、どのような認知症の周辺症状に有効であるか、その為には何人のスタッフがマスターしないといけないか?既にスタッフのローテーションの中で実践をされている先進施設の手法を参考に、組織全体で試行錯誤を繰り返し、またご家族のご理解も求めながら、ディア・レストとしてのエビデンスを確認できるように、
認知症ケアの一つの方法として、推進していきたいと考えております。



タクティールケアリーダー認定証授与者


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